と思われた方もおおいかと思います。
一般的に言われている、高音-中音-低音とはどの辺りの周波数なのでしょうか?
これは意外と皆様は勘違いしているかと思います。
3ウエイのネットワークは各スピーカーによってまちまちですが、大体500+7000Hzなんていうのが多いです。
順番で考えれば
ウーファー=低音
スコーカー=中音
トゥイーター=高音
と考えてしまいがちですが、これが意外と違うのです。

これは人間の声の周波数特性です。
赤線の部分が一番音圧が高い周波数です。
約300Hzくらいです。

これはオーケストラの周波数特性を%別に取った物ですが、10%レベルから1%レベルまでは、一番高い周波数が約700Hzです。
ところがピークレベルの特性のみ逆転してかまぼこ特性ではありません。
約120Hzがボコっと持ち上がります。
不思議ですね。(じつはこれは人間の耳の周波数特性に近いです)

この図はピアノの各鍵盤の周波数です。
白鍵盤88中44番は約330Hzです
上の黒バーはその他の楽器ですが、330Hzをにわか、かぶりながら高め低めとなってます。
ピンク部は、先グラフで120Hzと300Hzと700Hzが、重要ポイントでしたので多めに見て100Hz-1000Hzまで色付けました。
さてこれで何が言いたいかは、うすうす感じている方もいるかと思いますが、楽器周波数の密集地点は100-1000Hzなのです。
ここを中音域と決めましょう。

この様にシーソーの形を想定ください。
支点の上下するのは330Hzも音量が変るからです。
すると上記しましたように
大体スピーカー3ウエイネットワークは、500+7000Hzなんていうのが多いです。
ウーファー=500以下
スコーカー=500-7000
トゥイーター=7000以上
ということはウーファーはピアノ鍵盤の70%くらいは鳴らすので
ミッドユニットはなんと、ウーファーだったのです。
もちろん20000Hzとういう周波数が音楽には実在しますが、こちらは基音でなく、倍音成分だったのです。
つまり800Hzネットワークならば、もうこれはフルレンジ+ツイーターって事になるので ウファー様様です。
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では100Hz-1000Hzをネットワーク無しで鳴らすユニットの適正サイズという物があります。
それは20cmフルレンジです。
フルレンジとしても一番販売量も多いですが、当然ユニットのコーン強度とマグネットのストローク幅によって違いはあるのですが、約100Hzは20cmなら、空振りストロークしないで振り切れます。
しかし900Hz近辺から分割振動が起こりだすのです。
次に多いのが三菱P610やパイオニアPE16みたいな16cmフルレンジ。
これも約1000Hzまで分割振動しませんが、150Hz位から空振りを起こします。
ということで16-20cmがフルレンジ適性口径スピーカーになるわけです。
この100-1000Hzの帯域が有効に音圧がでれば、なんの楽器か音楽かは、ハイファイサウンドでないにしても、どうにか判別可能です。
つまりこの代表の再生装置が蓄音機でもあります。
こうしてみると、意外と帯域は狭くても音楽は楽しめてしまうものなのです。
ただ自然界には様々な音が存在し、CDの上限である20000Hz以上の周波数帯域の音も、カットされているのを聞くのと、制限が無い音を聞く場合とでは、基音の音までも全く違って聞こえてしまうのも事実です。
だからと広帯域の再生がと考えてしまうのは間違いではないのですが、まず基本帯域を充実させないと、倍音成分も十分生かすことが出来ないのです。
今でも根強いファンが多いフルレンジユニットの再生ですが、ハチャメチャなバランスの広帯域再生よりも、魅力のある音楽を楽しめるからなのでしょうね。
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