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Audio Nirvana フルレンジユニット

ここしばらくALTECの復刻版ユニットである、Great Plains Audio社の生産するユニットについてお話して来ましたが、私自身もALTECやマクソニックなど、比較的同系列のユニットが好きで長年愛用してたのです。


さてなぜ私がこれらのユニットがなぜ好きなのかといえば、同径サイズのユニットに比較すると、振動版が比較的軽量で、それに引き換え駆動する磁気回路が強力という事があります。

そのため能率も高めのユニットとなるのです。


これを車に例えれば、比較的軽量な車体に高出力エンジンを載せたスポーツカーみたいなものといえますね。



これとは逆にJBLのモニターシリーズなどに使われるユニットは、ローエンドの拡大と質量を感じさせる低音を再現するため、比較的重い振動版を用いています。

JBL4344

ユニットの能率は落ちますが、重い質量の振動版は最低共振周波数もぐっと下がり、低音域のレンジを拡大し易く、また質量感を伴う重い振動を感じさせる低音を響かせます。

軽量振動板のユニットの場合、どうしても共振周波数も高めになるので、この低音域の量感などの表現が苦手になることもあり、大き目のエンクロージャーやバックロードホーンやマルチダクトのように、ある程度それを補うなう鳴らし方も必要になってきます。


それに引き換え重い振動系のユニットは、小さなエンクロージャーに入れてもローエンドの確保が容易になるのです。


最近の流行とすれば、どちらかといえばレンジ拡大のため、振動形が重めのユニットが多くなりました。

それに伴いエンクロージャーも小型になり、コンパクトでズンズンと響くような豊かな低音を響かせるシステムが多くなりました。

能率が悪くても高出力のアンプがそれをカバーできるため、それに関する弊害もあまり無いというのも理由なのかもしれません。



昔と違い今はパソコンオーディオのように、卓上でコンパクトに楽しめるオーディオが密かなブームのようです。


たとえば8センチや10センチなどの小さなユニットでも、比較的広帯域をカバーできるユニットが多いため、それらを用いた自作も人気のようです。

エンクロージャーの製作も模型工作のように気軽に出来るし、サイズもコンパクトなためそれに掛かる費用もぐっと少なく済みます。

確かにそれはそれで楽しい世界なのですけど、実際そこそこ楽しめてもなぜか感動できる音楽が聞こえてこないのです。

もちろんこれは全てではないのですが、どうも何か欠落しているように感じてしまうのです。



さて私はかつてJBLのD130という、JBLの中では比較的軽量な振動系のユニットを、バックロードホーンの箱で鳴らしていたことがあります。

JBL D130


それまでブックシェルフのスピーカーしか知らない小僧みたいなものでしたから、なんだか夢中でJBLは最高だなんて自信満々に鳴らしていたのです。


そんな時、近所のリサイクルショップに、ダイヤトーンのP610のアルニコが置いてありました。



当時名前だけは知っていましたのですが、その見てくれのしょぼいユニットがなぜそんなに有名なのかなんて知りません。

どうみても古臭いオンボロユニットにしか見えません。

でも有名なフルレンジなのだから、話の種にと買ってみたのです。

家に戻り調べてみた所、どうも私が手に入れたのはP610の初期型のモデルで、当時売られていたのはレンジを拡大して耐入力も上がった後期型モデルです。

それを知ってさらに凹んだのですが、このオンボロユニットをとりあえず聞いてみようと思いました。

さしあたり段ボール箱があり、発泡スチロールの小さな板もあったので、発泡スチロールに穴を開けバッフル板とし、ダンボール箱をエンクロージャーにして鳴らしてみました。


当然そんなしょぼい鳴らし方ですからしょぼい音が出てきたのですが、ジャズやクラッシックというジャンルに限らず、なぜか音の質感がJBLよりも圧倒的にリアルなのです。

こんなしょぼいユニットがJBLより良いはずがないと何度も聞き比べたのですが、何度聞いてもアコーステックな楽器の音になればなるほど、ソースの質が高くなればなるほど質感の違いが出てしまうのです。


当時の私はマルチシステムこそ素晴らしい。

そして大型システムこそ偉いなんて勘違いしていましたから、この事実は受け入れ難いほど大きな出来事だったのです。


その後あっさり見切りをつけ、JBLのD130バックロードホーンは友人の元へと売られてしまいました。


そして初期型モデルのP610を、平面バッフルというシンプルな鳴らし方をはじめたのです。


その姿を見て周囲の友人や後輩たちもP610を購入して平面バッフルを始めたのですが、その当時手に入るユニットは前にも話したように後期型です。

性能スペック的には前期方を凌駕しているはずでした。

でも、実際音を聴いてみると、圧倒的に初期型のモデルの方が音の質感も高く、後輩の何人かはわざわざ初期型を探して買うほどだったのです。



さて昔話はこれくらいにして、今私のところにあるAudio Nirvanaのフルレンジは、先のP610の時と同じようにダンボールスペシャルで鳴らされています。

480.jpg


エンクロージャーが決まるまでは、近日中に平面バッフルぐらいに付けて鳴らそうと思っていますけどね。


さてこのAudioNirvanaのフルレンジですが、初期型のP610と比較しても引けをとらないどころか、圧倒的に次元の違う緻密で繊細な音を出します。

audio nirvana 6.5 Alnico

レンジもかなり広く、しかも力強さも相当出そうな予感がします。


実はこのフルレンジの音の出方ですが、ALTEC系の音に意外と似ているかもしれません。

だからALTECユーザーだった私も、違和感無く楽しく聞ける音です。

ブンブンズンズンといった重い低音感は出ないでしょうけど、切れのあるハイスピードな低音を聞かせてくれそうです。

しかも高音域も意外と綺麗な音で、レンジもかなり上まで伸びているようですので、フルレンジとしての醍醐味も十分楽しめそうです。


前のブログでも話したように、エレックス様も大径のAudioNirvanaのフルレンジ導入を悩んでいるようですが、実は私も12インチほどのユニットを浪々と鳴らしてみたいという思いがあるのです。

AudioNirvana 12 Alnico

このサイズになると15インチクラスを鳴らすのと同じように大きなエンクロージャーが必要になりますが、結構気持ちのいい音の予感がします。


それにAudioNirvanaのデビットさんも、大径はかなり良いと自信満々の様子ですので、私も興味がそそられてしまいます。


最近海外の様々なユニットを紹介しているのはいいのですが、ミイラ取りがミイラになるように、自分自身が欲しくて仕方が無いというより、様々な妄想を抱いてしまうのです。


ここ最近紹介しているユニットはどれも軽量振動板の高能率ユニットが多いので、システムとすれば大型になるものばかりですから、簡単お手軽とはいきません。


でも逆にそんな軽薄な付き合い方ではなく、情熱を燃やして真剣に向き合えるのではないでしょうか。


コンパクトでそこそこ良くなるシステムに何か物足りなさを感じるのであれば、このような大型システムを構築できるユニットも楽しいと思います。


そこそこ聞ければ十分。

なぜかそのような妥協が出来なくて私も毎日困っているのですけどね。

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はじめまして、hidebokunnと申します。
以前エレックスさんのブログでGT2000の改造を見かけてことがございました。同様の機種を使用していたのでどなたなのかなとは思っておりましたら今回写真アップしてあり思わずレスさせていただきました。難しいysa-2を使用しておりますがその後改造等加えておられるのでしょうか。また日々のメンテは今後どうされるのかとか私も気になっています。ロクハンも学生の頃気になっていたので今後もまた連絡させて頂きます。宜しくお願いいたします。

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