
多くの中古製品を置いてあるお店とはいえ、おしゃれな内装や綺麗に展示されている様子はなく、お店自慢の豪華な視聴室みたいなものもありません。

しかしそこはマニアの方が一歩足を踏み入れると、宝島にでも迷い込んでしまったように、ついつい置いてある製品を眺めてしまうのです。
一見乱雑に置いてあるように見える製品群も、粗末に扱われる事もなく、丁寧に取り扱われていました。
このあたりもやはりオーディオを愛する情熱の賜物なのでしょうね。
店長の岩田さんと技術部長の神谷さんが、忙しそうに注文商品の梱包をしていました。

先月収めたAudio Nirvanaのフルレンジは小型のホーンに取り付けられ、ダイナミックに鳴らされていましたね。

フルレンジ本来の使い方とは異なりますが、このような鳴らし方もひとつの方向性であることを感じさせるものです。
またその潜在能力の高さは、たぶんベテランのオーディオマニアの方なら直ぐにお気付きになられるでしょうね。
お近くの方は一度ご視聴にエレックス様を訪れてはいかがでしょう。
さて話は変わりますが、前回のブログに紹介したP610の復刻版ですが、その詳細がわかりました。

どうやら生産は台湾の工場で製作されているようです。
台湾といえば半導体などの生産が盛んで、最近はハイスペックなスピーカーなどの生産するメーカーも多くあり、比較的オーディオの盛んな土地柄でもあります。
最近は多くのメーカーが台湾や中国、またタイなどに生産拠点を移しており、様々なパーツの供給も含め、生産環境も整っているというのも理由のひとつだと思います。
前回のブログにユニットの詳細データーなどを記載しましたが、モデルとなっているのはおそらく後期型のユニットでしょう。
しかもオリジナルより優れている点として、経年劣化に対し強い革エッジを採用しているところです。
前期方のスポンジエッジはもちろん、後期型のウレタンロールエッジも、加水分解を起こしボロボロになってしまったユニットも多いと思います。
もちろんエッジ修理キットも出ていますので、工作が得意な方ならそれほど大きな問題はないでしょう。
しかしそうはいっても生産されてからの年月も経ち、コーン紙がヨレヨレになってしまったものや、減磁してしまって元気がなくなったものも中にはあります。
特に中古ユニットの場合、それまで鳴らされて来た環境によっても音に違いが出たりしますので、なかなかいい出物にお目にかかる機会もかなり減ってきましたね。
見た目は貧弱でしょぼい外観ですが、アンプやケーブル、そして音楽ソースの質までもストレートに表現する実力は、ある意味リファレンス用のモニターとしても優秀であるという魅力があります。
世の中には音楽はこう聴け!!的な個性の強い音を奏でるユニットも多く、そのようなユニットを使っている分にはアンプの良し悪しも、ケーブルの音の違いも、また音楽ソースの質の違いも影響を受けにくいという面があるのですけど、その音が好きであればそれでいいのですけど、そこで収まらないのがマニアの心境なのですね。
そうなるとそのような敏感な音を聞き分けの出来るユニットが欲しくなるものです。
そのような意味ではP610はすばらしい面を持っていますね。
でもダイヤトーンが生産を終了してしまい、今後再生産される可能性もほとんどなくなりました。
そんな中でその魅力を残そうと、P610の音を忠実に再現するために技術者が集い、このユニットを復活させたようです。

私も個人的にP610は大好きなユニットですので、非常に興味をそそられるというより手に入れたくなりました。
その前にAudio Nirvanaのハイスペックフルレンジを、段ボール箱ではなくきちんとしたエンクロージャーで鳴らさないといけないのですけどね。
そのようなわけで、この謎のP610の復刻版の取り扱いを始めようと考えています。
もちろんダイヤトーンのP610ではありませんので、ブランドにこだわる方にはパチモンとかコピー品だとか言われそうですけど、ヨレヨレのオリジナルよりはまともな音が出そうです。
ダイヤトーンとは何の関係もないメーカーの製品ですので、オリジナルとはまったく別物にはなりますけど、P610に対するその情熱が生み出した製品ですので、それだけでも何か楽しそうな感じもします。
もしこれでオリジナルのP610と同等の音で奏でる事が出来るのなら、それはそれで楽しいですね。
見た目はそっくりでもオリジナルとはどこかおもむきも違います。
外観形状はほぼ同じでも、その顔つきも違います。
でも最後の決め手はどんな音がするかでしょうね。
これでよかったら、また新たな選択肢が増えますね。
ん~ん。
また妄想に悩まされそうな・・・
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