そこで今回はこのトゥイーターの正体についいてお話ししたいと思います。

Aucharm SY002 ネオジウム磁気回路 ホーン型リボントゥイーター
6MMアルミパネル仕様
サイズ:85MMX175MM
電力:50-110W
周波数応答:3K-40KHzの
インピーダンス:6オーム
感度:96デシベル
重量:1830G



一般的なリボントゥイーターと比較して、振動板の振動面積が非常に大きく、しかもただでさえ強力なネオジウムマグネットをふんだんに使った結果、リボントゥイータにありがちな低能率とは異なり、非常に高い音圧レベルを実現しています。
従来は大型の高能率システムなどでは、音質的な優位性は認められていても、能率の関係で装着を見送られていた事が多いリボン型ですが、これだけの音圧を実現していればかなり対応力もあります。
現在エレックスのゴトウユニットを用いた5ウエイのデモ機のスーパートゥイーターとして搭載している様子は、前回のエレックスブログでもご紹介しました。
しかしエレックスのリボン型の正面には、ショート型のアルミ鋳物製のホーンが付属しているのにお気付きの事でしょう。
当初エレックスでも大型の高能率リボンツイーターを探していたため、今回のモデルを紹介いたしましたが、ただAucharmというブランドは、高級ブランドでもなければ有名ブランドでもありません。
しかしP610の復刻版やそれらのノウハウを用いた優れたユニットを開発生産するメーカーですから、技術力も非常に高いメーカーなのですが、やはりブランド力が足りないとのことで、より一層ポテンシャルを上げる目的で、ショートホーンを取り付ける案が浮上しました。
そこで早速実物大模型を作って付けてみたのです。

見た目は綺麗ではありませんが、やはりホーンの効果は十分感じられ、ホーン無の味気ないさらりとした印象は薄れます。
この試作ホーンですが、はじめ何で作ったかといえば、サムライジャパンの馬鹿な私の得意材質。
段ボールスペシャルです。

おいおいまたダンボールかよ!
オーディオマニアを愚弄するのもいい加減にしろ!
こんな声も聞こえてきそうですけど、実際視聴されていた方々は、やはりダンボールとはいえホーン付の方が評判が圧倒的によかったのです。
そこで本格的なアルミ製のホーンを制作するということになりました。
ダンボールで作製した模型を基に簡単な図面を書き、まずは現物の基本となる木型の制作に取り掛かります。
板を曲げたり木の固まりから削り出すのは容易ではありませんから、サイズ違いの板を張り合わせ、段を削って滑らかにしていく手法をとりました。



そしてこの木型を基に砂型にアルミを流し込み、最終的に出来上がったのが現状の製品なのです。

砂型アルミの鋳物ですから、型から抜いた状態ではバリやザラツキが激しく、とてもではありませんがお客さんにお渡しできるような状態ではありません。
そこでゴシゴシと手作業でバリや段を取り、表面をさらりと磨き上げたのですけど、さらりと簡単にできるものではなく、かなりの重労働となってしまいました。
表面の腐食防止にクリアーを薄くかけてありますが、好みによって様々なカラーに染め上げても面白いですし、金属フェッチの方であれば、顔が写り込むほど磨き上げても面白いかもしれませんね。
と長くなってしまいましたので今回はここまで。
次回また楽しいお話をしたいとおもいます。
スポンサーサイト